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三層からなるこの住宅はそれぞれに異なる旋律を奏でている.それぞれは互いに階段室や吹抜をもつことで空間の位相を行き来し,用いられる数多の素材はその状態変化を補うべくその役割を与えられた.また素材間における色や質感,形は空間と光を介してそれぞれの魅力を最大限に引立て合いながら一つの空間を構成している.これは住宅というよりはもはや建築におけるエンテレケイアそのものであり,層間においては心地よいカデンツとして結ばれているのである.