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4つに層化され,機能が与えられた敷地レイヤーに沿って,必要とされる住宅のエレメントを丁寧に配してゆくと,そこにはむやみに長く非効率な動線と,縦横無方向に長く流れる視線が生まれる.
効率とコストを至上とする経済設計を皮肉ったようなこの住宅での行為と感受とは,リビングから書斎に行くのに,階段を上りUターンしてブリッジを渡り,寝室を抜けて再びブリッジを渡る必要性であり,キッチンからは,中庭を通してリビングルーム,さらに前面道路,向こう三軒まで見通せる視線である.